省を作ったら強くなれるのか

どうせ新たな天下り先になるだけなんやないの?
nikkansports.comの『「ニッポンを強く」スポーツ省発足を検討』より

世界大会で不振が続く日本スポーツ界を底上げし、国を挙げて日本のスポーツ力を掘り起こすため、「スポーツ省(庁)」の発足が検討されていることが分かった。自民党の遠藤利明・文部科学副大臣(57)が21日、日刊スポーツの取材に、61年制定の「スポーツ振興法」に、トップスポーツや選手の育成、強化に国が責任を持つことを明記した新法案を、来年の通常国会に提出したい考えを示し、組織体制の確立に向け環境整備を急ぐ考えを示した。

スポーツが盛んになる事はいい事です。
でも省庁を一つ作ったぐらいで国際大会で優勝しまくれるほど実力が向上するとは私は思いません。
そもそも日本のスポーツが本当に不振にあえいでいるのでしょうか?


例えばアメリカンフットボール。ワールドカップ2連覇を果たし、先日の日本大会でも延長タイブレークの末惜しくも銀メダルという素晴らしい成績を残しています。
プロ野球だってビジネスとしては成立しており、実力もWBCで世界一に輝くなど立派な成績を収め、世界最高峰のリーグであるアメリカメジャーリーグへの選手供給地となりつつあります。
サッカーもJリーグ発足後、実力を確実に上げてアジア屈指の強豪へ近づきつつあります。海外へでて実績を残す選手も出てきました。確かに世界一にはほど遠いですが着実にレベルアップを果たしています。
マラソンや女子レスリング、フィギュアスケートもオリンピックで金メダルを取っています。
このように特定のスポーツでは着々と実績を残しています。
では「世界大会で不振が続く」と認識されているのでしょうか。
それは過去日本が得意とした「お家芸」と言われるスポーツが不振をかこっているからやと私は思います。
例えばバレーボール。男女ともに世界大会でのメダルから遠ざかって久しいです。また体操のように「体操ニッポン」と言われたころを比べるとメダルが難しくなっています。こういう過去の栄光を浴びた競技が不振を極めているのが目立っているからなのではないでしょうか。
どんなスポーツでも強くしてゆくにはたくさんの競技人口の中から選りすぐってゆくしかありません。
野球やサッカーの場合は小・中学生のリーグがあって、高校の部活やユースチームが有り、大学や社会人で鍛える場が有り、プロリーグもきちんと有り収入も狙える。引退後は指導者への道や再就職のフォローもあるなど、一貫したシステムが出来ています。たくさんの中から振るい落とされ残った世界レベルの選手にはそれなりの対価が得られる仕組みです。
しかしバレーボールを例に取れば子供たちのリーグなどは揃っていても、社会人トップリーグはあるけどプロの興行システムが出来ておらず、プロになるメリットが少なく将来に不安が残るような形になっています。そのためバレーボールからプロリーグが成立しているビーチバレーへの転向者も後を絶ちません。
競技が強くなるには間口の広さとトップレベルへの還元、リタイア後の補償が充実して初めて強くなれるのではないのでしょうか。
ならば各競技の最上位はプロリーグかプロが参加可能なアマチュアのトップリーグである必要があると思います。しかし今の日本では中途半端なアマチュア憲章が邪魔しているのか、企業の広告塔となるのが嫌なのか中途半端なトップリーグしか出来ていません。
でも私はこう思います。

「Jリーグを見習え」

決して日本で人気スポーツではなかったサッカーを「地元密着」という方式で根付かせ、ジュニアチームやユースチームで選手を一から育て上げて代表チームを世界で戦えるレベルに引き上げたうえに、引退した選手のサポートまで行なう。さらにアルビレックス新潟のようにバスケットボールチームのプロまで保有するなど、スポーツの振興に果たした役割は大きいと思います。(逆に野球は金権体質になってしまって面的広がりに欠ける部分があります)
不振にあえいでいるスポーツはこういう事が出来てきたでしょうか。企業の福利厚生の延長線のようなチームばかりで理念のない運営を頭の固いお偉い様がやっているだけではないのでしょうか。(特に日本アイスホッケー連盟はひどすぎると個人的には思う)
ここまで書けばわかると思いますが、お役人が堅い頭で物事を考えるのなら「省」は必要ありません。
逆に今の各スポーツ運営団体の考え方を切り替えさせるぐらいにドラスティックに改革をするというのなら国の組織であるほうが弊害が多いのではないでしょうか。とうぜん金銭的に国が支援してくれるに越したことはありませんが、利権団体や天下り先のための「スポーツ省」なら要りません。
もし、本気で日本をスポーツ王国にするための組織ができるのなら…
私も協力したい。というか、されてくれッ(笑)。

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