日本の携帯電話は問題だらけ

CNET JAPANの『ドコモの“村社会論理”露呈–モバイル研で消極姿勢に非難集中』より

総務省が2月2日開催した「モバイルビジネス研究会」では、激しい論戦が繰り広げられた。
 携帯キャリア主導による垂直統合型のビジネスモデル、端末の販売奨励金制度、SIMロック(契約者情報搭載カードの利用制限)——など、今ある携帯電話業界の根底を流れるさまざまな問題。
 モバイルビジネス研究会では、これらについてその是非を徹底研究し、国際的な観点から同業界の競争力強化に向けた必要事項を洗い出すことを目的に開催している。その第2回では、オブザーバーとして参加したドコモの消極的な意見に研究会構成員たちの非難が集中し、中にはドコモの主張を消費者無視の“村社会の論理”と痛烈に批判する声も飛び出した。

総務省が開催した「モバイルビジネス研究会」の席上でオブザーバとして出席したNTT DoCoMoの担当者の意見に批判が集中したようです。では今の携帯電話業界にはどのような問題があるのでしょうか。


(1)キャリアだけが儲かる収益構造
携帯端末は¥1.-で購入できるのに月々の支払いは安くなりません。これにはインセンティブ(販売奨励金)という仕組みがあって回線契約が売れるたびにキャリアから販売店にお金が支払われます。このインセンティブを使って見かけの端末代金を安くしているのです。このインセンティブの出所は実は我々利用者の月々の支払いから出ていたりします。要は知らない間にローンを組まされているようなもので、結局は我々の懐から端末メーカとキャリアが潤うようになっています。(ソフトバンクモバイルのスーパーボーナスはこれの変形)
(2)囲い込みによる参入障壁
日本の携帯端末にはSIMロックと言う仕組みが有り例えばDoCoMoの903iシリーズをソフトバンクモバイルと契約して利用することは出来ません。またiモードの仕組みも公開していないため事実上キャリアと契約したメーカしか端末を開発することが出来ません。ところが海外ではSIMロックのような仕組みは少なく(日本のauのように使っている電波の仕様上特定の端末が契約できないキャリアと言うのはある)、自分でキャリアと端末をある程度自由に選べます。気に入った端末を安いキャリアで使用すると言った自由が日本にはないのです。
(3)海外との競争力低下
日本の携帯電話市場に特化した端末をメーカが作り続けたため逆に海外では日本製の端末はなかなか売れません。そのため端末の開発費が高騰し端末代金の上昇へ繋がっています。現状では参入障壁とインセンティブがあるため日本の端末メーカはそれなりに収益を上げていますが、この先健全に収益を上げていくことが出来るかは不透明です。また逆に海外で評判の端末が日本で展開できないため、高機能な端末や安価な端末がいつまでたっても出てこない可能性もあります。
他にも問題はあるのですが、これらの問題を見直そうと総務省が音頭を取って研究会を立ち上げたのですが、儲かっているキャリアは今のビジネスモデルをそのまま維持したいため、問題の見直しに消極的になっています。それが今回の研究会の席上で批判の集中になったわけです。
でもこれでは利用者はいつまでたっても搾取されてばかりの状態となってしまうのです。
当分の間は、利用者自らが各キャリアの長所や短所を見比べて賢い契約をするしかありません。見かけの広告などに躍らされずに必要なだけの契約をして安価に利用し、キャリアの考えが改まるのを待つしかありません。
個人的にはソフトバンクが参入する時に海外の方式に近いものを持ち込んでくれるのを期待したのですがボーダフォンを買収したことで期待は裏切られました。他の新規参入キャリアはしばらくはエリア整備など足下を固めるのが精いっぱいで業界の健全化など後回しでしょう。
日本にいる限り、おとなしい携帯電話利用者はキャリアの言いなりになり続けなければいけない日々となりそうです。
でもそれは決して利用者の利益にならないのですが…。

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